米株急落がBTC相場の重石に 中東情勢巡る不透明感続く
15日のビットコイン(BTC)対円は反落し、今月2日ぶりに終値で1000万円を割り込んだ。週明けのBTC円は1012万円で取引を開始すると、香港でビットコインとイーサリアムの現物ETFが承認されたことを好感し、アジア時間に1030万円台を回復した。一方、欧州時間には上げ渋る展開となると、3月の米小売売上高の上振れを受けて下げ幅を縮小。また、この日の米国市場では、週末のイランの対イスラエル空襲を受けたイスラエル側の出方が懸念され株価が急落し、BTC円も連れ安となり1000万円の維持に失敗した。米市場引け後のBTC円は980万円周辺で下げ止まるも、上値の重い展開が続いた。
本日のBTC円は上値の重い展開が続くか。イスラエルはイランに対する報復の具体的な規模やタイミングについて明かしておらず、こうした不透明感が相場の重石となった。加えて、先週の米CPIや小売売上高が上振れたことで、米債利回りは上昇。市場では利下げ先送りと利上げ再開懸念も燻っており、BTC相場には向かい風と言えよう。ただ、BTC円は直近3日間でなんとか安値を切り上げることに成功しており、61,000ドル(≒941.6万円)周辺は引き続き相場のサポートとして機能すると見ている。昨日は金(ゴールド)相場が反発しており、追証などの現金需要による換金売りも後退し始めたか。BTCは今週末に半減期も控えており、安値では拾われやすいと指摘され、BTC相場の下値は案外堅いだろう。