揉み合いに転じたBTC 上昇トレンドは続くか?
15日のビットコイン(BTC)対円は780万円周辺で揉み合い、終値はほぼ変わらずだった。ドル建てで52,000ドル水準となる781万円を目前に取引を開始したBTC円は、東京時間は同水準を挟み込み、方向感に欠ける展開に終始した。米国時間序盤には、1月の米小売売上高の下振れを受けて相場は一時790万円台に乗せるも、新規失業保険申請件数が予想外に改善したことで、その後米債利回りが反発し、BTC相場の上値を圧迫。残りの米国時間のBTCはジリ安となり770万円近辺まで押したが、米株の上昇により下値は限定された。また、この日は14日の米現物ビットコインETFへの資金流入が前日の6.31億ドルから3.39億ドルに半減したことが明らかとなったが、引き続きマイニングによるBTCの供給ペースを上回ったことで、強い需要が確認された。
BTCは52,000ドルの上抜けに失敗したが、引き続き底堅い値動きとなっている。米国でETFへの資金流入は減速したものの、依然としてマイニングで1日に供給される額の7.2倍の需要となっており、単純な需給計算から言って心配するレベルではない。BTC相場は直近2週間ほどで急ピッチな上昇となっており、小休憩を挟んだら再び上値を試す公算が高いと見ている。また、BTCのオプション市場では50,000ドルストライクが最大ピンとなっており、値幅調整時の相場の下値余地は750万円周辺と限定されよう。尤も、本日は米卸売物価指数(PPI)の発表も控えており、小売売上高の減速に続き、インフレの鈍化が示されれば、米債利回りの低下がBTC相場を押し上げるか。保ち合い上放れの場合、節目の55,000ドル(≒825.7万円)が上値目途と見ている。