FOMCはややタカ派にシフト それでも売りは限定的か

1月31日のビットコイン(BTC)対円は終値で630万円の維持に失敗し、2日続落した。BTCは634.4万円で取引を開始すると、東京時間は揉み合いに終始。欧州時間に入ると米連邦公開市場委員会(FOMC)を警戒して上値を重くし、一時は630万円下抜けを試す展開となるも、ADP雇用レポートで1月の米国の就業者数の増加が市場予想を大幅に下回ると、BTCは反発し640万円にタッチした。一方、本日未明に終了したFOMCでは、インフレが2%に向かって継続的に低下しているという確信が持てるまで利下げは適切ではないとの文言が声明に付け足された他、パウエル議長も3月の利下げ開始は「基本シナリオではない」と発言したことで、BTCは反落。相場は、結局、630万円の維持にも失敗し、ドル建てでは43,000ドル(≒631.2万円)を綺麗に下抜けた。


FOMCを通過して下げに転じたBTCだが、想定通り昨日の相場は深押しとはならなかった。ただ、本日のBTCは売り優勢で始まっており、昨日のレポートで下値目途と指摘したテクニカル的なサポートの密集する617万円近辺まで既に下げている。一方、FOMCでは3月の利下げ開始が否定されややタカ派寄りとはなったものの、それ以外に目新しい材料には乏しく、やはり強い売り材料にはならないか。BTCは、617万円下抜けとなれば次のターゲットは40,000ドル水準(≒586.5万円)周辺となりそうだが、本日は同水準をサポートに底堅い展開を想定している。FRBによる利下げのタイミングについては引き続き「データ次第」であり、目先では本日の米製造業PMIと、2日の米雇用統計が注目される。


