BTC続伸も3.5万ドル乗せならず IBTC騒動で上下に振れる

24日のビットコイン(BTC)対円は6日続伸し、昨年5月4日ぶりに終値で500万円を回復した。ナスダックのクリアリング機関DTCCにブラックロックの現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)のティッカー(IBTC)が掲載され、前日のBTC相場は終値で490万円を回復すると、この日の東京時間も上昇の流れが続き、525.7万円まで上値を伸ばした。しかし、ドル建てで35,000ドル周辺となる同水準で上値を抑えられると、米時間にはDTCCからIBTCが削除されたことで、相場は500万円近辺まで押した。ただ、米市場引け後にはDTCCにIBTCが再掲載されたことが伝わり、BTCは徐々に戻りを試す展開となり、507.2万円で引けた。


昨日はS&Pグローバルの10月米購買担当者景気指数(PMI)が、製造業とサービス業の双方で上振れたが、BTC相場の反応は薄く、引き続き現物型ビットコインETFを巡る動向が市場の関心を独占している模様だ。尤も、懸念していた米株式市場の軟化は、米長期金利の低下と堅調な企業決算によって現状では回避できており、こうした外部環境もBTC相場の下支えとなりそうだ。相場の上昇ペースは週明けと比較して緩んだBTCだが、安値を切り上げるチャートとなっており、依然として腰折れとは見ていない。ただ、35,000ドルのレジスタンス突破には苦戦しており、目先では同水準を背に揉み合う展開となるか。



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bitbank Report 2023/10/25:BTC続伸も3.5万ドル乗せならず IBTC騒動で上下に振れる