BTCは三連騰の逆転劇 目先は材料出尽くし感も

14日のビットコイン(BTC)対円は390万円台に乗せ、週明けの25,000ドル(≒368.6万円)下抜けを窺う展開から3連騰の逆転劇を演じた。東京時間のこの日のBTCは390万円を目掛け上に往って来いとなったが、その後も380万円台後半で底堅く推移した。米時間に差し掛かると、欧州中央銀行(ECB)が利上げに踏み切るも、利上げサイクル終了を仄めかし、BTCは390万円台に乗せたが、一連の米指標が市場予想比で強めに出たことで相場は上下に振れた。しかし、ECBが利上げサイクル終了の可能性を示唆したことや、英半導体アームが上場後早々に急伸したことで、寄付きの米株が堅調に推移すると、BTCも粘り腰を発揮し一時は396.5万円にタッチ。その後はやや失速するも、海外時間の上げ幅の殆どを維持している。


BTCは27,000ドル水準(≒398.1万円)には届かなかったものの、26,500ドル(≒390万円)の上抜けに成功。前日に続き昨日も米インフレ指標はまちまちとなった他、小売売上高もほんの僅かな減少となったが、9月は金利据え置きという市場の米政策金利に対する見方は変わらなかった。ただ、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に手掛かりとなりそうな材料も出揃った印象があり、目先もBTCの逆転劇が続くかにはやや懐疑的だ。昨日はドイチェ銀行が暗号資産(仮想通貨)の保管業務を開始した他、ブルームバーグのアナリストが、近年のBTCマイニングの消費エネルギー増加に対しCO2排出量が減少していると指摘するなど、ポジティブなニュースは出ているが、重要イベントを前にいつ利食いが入ってもおかしくないと言え、そろそろ慎重になってもいい頃か。


