ブレイクアウト目前から急反落したBTC 下値試すも3万ドルは防衛

17日のビットコイン(BTC)対円は下値を試す場面もあったが、終値ベースでは420万円周辺でほぼ横ばいとなった。米リップルの米証券取引委員会(SEC)に対する部分的勝訴を受けたXRP相場の暴騰で、BTCは13日にドル建てで高値レンジからのブレイクアウトをうかがう展開となったが、翌日にはXRPに利食いが入った他、バイナンスが1,000人規模の人員削減を開始したとWSJが報じたことや、米政府によるBTC売却への懸念で、BTCは上げ幅を解消し、30,000ドル割れを試した。週末から週明け東京時間にかけての相場は、30,000ドルをサポートに揉み合う展開に終始。海外時間に入るとアルトコインの下げに連れる場面もあったが、米株の上昇に支えられ、終値での30,000ドル(≒415.9万円)防衛に成功した。


本日のBTC相場も揉み合いが続くか。外国為替市場での急速なドル安円高の進行により、円建てBTC相場は高値レンジ下抜けとなっているが、ドル建てBTC相場はレンジ下限付近を維持しつつ、心理的節目の30,000ドルでは底堅さを発揮しており、同水準の下抜けには相応に強い弱材料が必要と見受けられる。とは言え、本日発表される6月の米小売売上高は5月からやや改善する見通しとなっており、米株には支援材料となり得る一方、米国債相場を圧迫(金利は上昇)する恐れがあり、BTC相場は綱引き状態となる可能性が指摘される。来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)も控えており、BTC相場は引き続き方向感に欠ける展開が続くと見ている。



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bitbank Report 2023/07/18:ブレイクアウト目前から急反落したBTC 下値試すも3万ドルは防衛