下げ止まったBTC 市場はFOMCの手掛かり待ち

9日のビットコイン(BTC)対円は370万円台中盤で横ばいに終始。ビットコインの手数料高騰が一段落の兆しを見せ、mempool内のトランザクション増加にも歯止めが掛かったことで、昨日のBTC相場は前日から一転して下げ止まった。ただ、米国の債務上限問題を巡り米国債利回りが小高く推移したことや、米消費者物価指数(CPI)の発表を控え米株が小緩む動きを見せたことで、BTC相場は底堅くも上値も重い展開となり、通常では相場が動きやすくなる米時間からも370万円台中盤での揉み合いが続いた。


手数料高騰やフォークチェーン発生騒動が落ち着き、BTCは売りが一巡した格好だが、ドル建てで節目の28,000ドル水準となる378.6万円の回復には失敗した。ただ、伝統金融市場では、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の手掛かりを探るべく4月の米CPIに注目が集まっており、今夜のBTC相場の動きもCPIの結果次第と言えよう。直近の経済指標の底堅さに鑑みて、粘り強いインフレが示される公算は高いと見ているが、市場もある程度織り込み済みか。ただ、FF金利先物市場では6月の利上げを織り込む余地が依然として多く残されており、今夜の米CPIは警戒しておきたい。


