2.7万ドルで耐えるBTC 下げ止まったとは言い切れないか

24日のビットコイン(BTC)対円相場は370万円付近でほぼ横ばい。東京時間に一時戻りを試したが、ドル建てで節目の28,000ドル水準となる375.5万円で上値を抑えられると、米株先の下落が相場の重石となり反落。欧州時間には、今夏に半減期を控えるライトコイン(LTC)の相場が上昇し、BTCも連れ高で切り返したが、マイクロソフトやアルファベットといった大手IT企業の決算を控えるなか、米市場序盤にテック株を中心に売りが広がるとBTCも再び反落した。しかし、相場は27,000ドル水準となる364万円で反転すると、米主要株価3指数が後半に切り返したことも支援となり、370万円近辺まで戻した。


本日のBTCは下値を試す展開が想定される。先週末から相場は27,000ドル割れを二度試し、同水準での底堅さを印象付けた一方、戻りは鈍く方向感を示すことに失敗している。こうしたなか、BTC対ドル日足は一目均衡表の遅行線が逆転、転換線と基準線も既に逆転しており早期の売りシグナルが2つ点灯している。足元では売り過熱感も確認されず、テクニカル的には下値余地が残っていると言えよう。本日は米住宅価格指数や連銀景況感指数の発表を複数控えているが、米政策金利の先行きを巡る強い不透明感が緩和されるのは、早くても金曜日の個人消費支出(PCE)の結果を受けてからと見ており、それまではBTC相場の上値は限定されよう。

第2図:ビットコインのハッシュレート、ディフィカルティチャート(左)と先物資金調達率(右)チャート 日次 出所:bitbank.cc、Glassnodeより作成


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bitbank Report 2023/04/25:2.7万ドルで耐えるBTC 下げ止まったとは言い切れないか