BTC失速で利益確定の動き もう少し調整余地あるか

17日のビットコイン(BTC)対円は続落し、400万円台の維持に失敗した。先週のイーサリアムの上海アップグレード通過後の買いが一巡し、昨日は東京時間からETHを筆頭に利食いが入り、BTCは400万円割れを試す展開で始まった。欧州序盤まではドル建てで節目の30,000ドル水準となる403万円周辺で下げ渋るも、暗号資産(仮想通貨)関連サービスを提供する米ステート・ストリート銀行の決算不振を受けてもう一段と下げ400万円を割ると、米国債利回りの上昇が相場の重石となり394万円まで押した。一方、昨日の米株式市場では、金融、不動産、工業セクターが買われ主要3指数が底堅く推移し、米時間のBTCは390万円中盤で下げ止まった。


本日のBTC相場も上値の重い展開か。ドル建てでは昨日指摘の通り、一目均衡表の転換線で下げ止まった格好だが、無期限先物市場では大きなロングの清算もなく、資金調達率(fr)が引き続きプラスに振れ、市場のポジションが買い持ちに偏っている。こうして需給が偏ると、相場はポジションが偏った方向に動きにくくなる傾向があり、目先では上値を追いにくい地合いになることが指摘される。テクニカル的には昨日から大きく変わらず強気の相場が示唆されているが、ボリンジャーバンドのセンターライン(28,984ドル)、中期の25日線(28,718ドル)、一目均衡表の基準線(28,826ドル)や21年安値が密集する28,800ドル(≒387.3万円)周辺のエリアまでの調整も視野に入れておきたい。


