マイナーからの現物流出目立つ、来週以降の相場に警戒

今週の値動き

- 今週のビットコインは9月18日の392万円から取引が始まりました。今週は週始めから買われ、底堅い展開となりました。価格は週央に400万円台を回復し、約3週間ぶりの高値となりました。一方、400万円より上位では買いが続かず、上値が重くなりました。木曜日には利益確定の売りが発生し大きく下落。今週の上昇分をかき消す結果となりました。価格は現在395万円で推移し、24時間移動平均線を下回っています。このまま移動平均線の下位が維持されれば、来週も弱気の値動きが予想されます。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの資金調達率(FR)は、足元で小幅にマイナスとなっています。今週の週央まではプラスとなる場面もありましたが、昨日価格が下落したことで再度マイナスになりました。ショートポジションの比率が上がっていることを示しています。
2.先物価格乖離(3ヶ月)
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- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は先週からほぼ横ばいとなっています。現在は3.7%の乖離で推移しており、先物取引を扱う投機筋は今後の価格上昇を見込んでいます。乖離率はそれほど大きくないものの、先物取引で買いポジションが多いことで今後の相場の上値も重くなることが予想されます。
今週のオンチェーン
1.含み益アドレス割合
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- ビットコインアドレスで含み益が出ている割合の推移は、現在は65%程度で推移しています。2週間前までは含み益の割合が60%を下回ることもありましたが、現在は同指標が上昇しており、利益を確定する売りが出やすい状況です。長期では相場が反転する傾向がある含み益割合の50%割れまで、価格は下落する可能性はあります。
2.マイナーネットポジション
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- マイナーネットポジションは、マイナーが所有するアドレスの増減を示しています。同指標は足元で大きくマイナスとなっており、アドレスからの流出が目立っています。マイナーは現在マイニングしたビットコインの一部を売却する傾向があります。マイナーの売り目線は相場の重しとなることが予想されます。
まとめ
- 今週のビットコインは底堅い動きもみられたものの、400万円台を維持することができず反落。週次ではほぼ横ばいの動きとなりましたが、足元では下落の流れが相場にはあります。デリバティブ市場では短期でFRがマイナスとなっていますが、3ヶ月先の先物が買い越されており長期では上値が重い値動きとなるでしょう。オンチェーンでもマイナーのアドレスからの現物流出が目立ち、弱気の材料が出ています。来週以降の相場に対して下落方向への警戒感が増しています。