ロングポジションの解消進む、短期的には上値を追う展開継続か

今週の値動き

- 今週のビットコインは9月11日の380万円から取引が始まりました。週始めは売られる展開となり、価格は370万円を割り込み足元の安値を更新しました。一時366万円まで下落しましたが、相場は即座に反発しました。安値圏では売りが続かず、週後半からは底堅い動きに移行しました。価格は金曜日現在も24時間移動平均線(24EMA)を上回って推移しています。今週は安値を割り込む場面がありましたが、結果としてここ数週間のレンジ内に収まる動きとなりました。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの資金調達率(FR)は、足元でマイナスで推移しています。今週は相場が週後半に反発しましたが、現在もマイナスとなりショートポジションの比率が高いことを示しています。現在の水準を来週まで維持するようだと、来週の相場も底堅い動きが予想されます。
2.先物価格乖離(3ヶ月)
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- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は足元で縮小傾向にあります。ここ2週間ほどは先物取引の買いポジションを解消する動きがみられ、投機熱は冷めつつあります。今週は価格が小幅に上昇していますが、先物取引を扱う投機筋は今後の見通しを下方修正していることを示しています。一方でまだ上乖離は続いており、ロングポジションを解除するための売りもまだ残っています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 今週の取引所が保有するBTCの数量は足元で下落しており、ユーザーが取引所から現物を引き出す動きが見られます。2週間前は大きく上昇する場面もありましたが、現在は取引所からの引き出しが多い状態です。増加した分を徐々に消化していると考えられます。
2.含み益アドレス割合
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- ビットコインアドレスで含み益が出ている割合の推移は、足元の価格が上昇していることもあり増加しています。最近は60%を割り込む動きもありましたが、現在は65%程度のアドレスで含み益が発生しています。含み益が増加したことで今後利益を確定する売りも増えることが予想されます。
- 3.マイナーネット・ポジション
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- 上記はマイナーのアドレスの増減を表した指標になります。マイナーアドレスからのビットコインの流出は売り圧力の増加を示しています。足元でマイナーアドレスの推移はマイナス幅が縮小傾向にあります。一方、マイナスが現在も維持されており、売られる傾向が強いことを示しています。
まとめ
- 今週のビットコインは安値を割り込んだことで、売り圧力が加速するかに思われましたが、対ドルの2万5000のラインで反発する結果となりました。相場は再び動意に欠けるレンジ相場に逆戻りしました。マイナーからの売りは継続しており、400万円を超えて強気上昇トレンドが発生するには、相場のセンチメントの大きな変化が必要となるでしょう。デリバティブ市場ではロングポジションの比率が低下する動きがあり、短期的にはまだ上値を追う動きが予想されます。