デリバティブでは徐々に買いポジションが増加、第二四半期に入り新たな買い入れか

今週の値動き

- 今週のビットコインは3月31日の1233万円から取引が始まりました。週前半は底堅い動きとなり、新しい四半期に突入したことで買いが入りました。価格は一時1300万円を回復し、相場のモメンタムが回復したように見えました。しかし、アメリカで関税政策が発表されると市場は手のひらを返し、強い戻り売りが発生しました。外国為替相場でも円高に振れたため、価格は1180万円台まで下落し、ここ3週間の安値を更新しました。現在も24時間移動平均線(24EMA)を下回り、弱い値動きとなっています。今週は上下に大きく振れる相場となり、短期では難しい相場となりました。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。価格が下落している一方、ロングポジションが増加しています。大きなプラスとはなっていない一方、最近の相場では最も高い数値を記録しています。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は価格が1200万円を割り込む動きもありましたが、大きなロングポジションの清算はありませんでした。先週の方がロングポジションの清算としては大きい数値を記録しています。短期的なロングポジションはここ数週間の揉み合い相場で解消されたことを示唆しています。
3.3ヶ月先の先物取引
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- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は足元で上昇しています。一時は6%を超える水準を記録しています。先週は4%台まで下落しましたが、足元で先物取引は買われる傾向にあります。相場が安値圏で底堅く推移していることから底打ちを予想した投資家が買いを入れているものと考えられます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は価格の反発時に上昇する場面がありましたが、足元では再度下落し、最近の最低値で推移しています。取引所への継続的な送金はまだみられておらず、供給は限定的であることが示唆されています。
2.長期投資家ポジション推移
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- 同指標は、長期ポジションのビットコイン推移となっています。2月から相場は下落傾向となっていますが、長期投資家は引き続きビットコインを積み増している状況です。相場は冴えない状況が続いていますが、長期投資家にとっては買い増しができる相場にあるようです。
まとめ
- 今週のビットコインは上下に大きく動く相場となり、足元ではここ3週間の安値を更新する場面もありました。値動きは弱気である一方、デリバティブ市場ではロングポジションが積まれていることが示されました。また長期投資家のポジションも増加しており、底打ちを予想する投資家が徐々に増えてきていることを示しています。ロングポジションが増加すると相場が下落した際のボラティリティが上昇することがあり、相場が再度安値を試すような動きがあれば注意が必要です。長期投資家のポジションの取り方が吉と出るか凶と出るか注目です。デリバティブ市場はこれまでロングポジションが解消される流れが続いていましたが、今週から変化がみられ相場の動向に影響を及ぼす可能性があります。第二四半期に突入したことで投資家の動きに変化が出てきています。
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