今週はファンディングレートに大きな動き、相場の反転の鍵となるか

今週のビットコインは1月10日一時458万円まで下落し苦しい値動きとなった。一方、その後価格は安値圏から強く反発し買い戻される展開に発展した。1月12日には500万円台を回復した。徐々に買い需要が戻りつつあることを匂わせる値動きがあった。
価格は足元で再び売られており、昨日1月13日の日足は3.6%ほど下落した。現在価格は485万円付近で推移している。

今週のデリバティブ市場では、ファンディングレート(FR)に大きな動きがあった。10日に価格が下落した後、FRはマイナスに振れている。FRがマイナスになると相場のトレンドが反転することがあり、多くのトレーダーに注目されている。昨年の9月にはFRがマイナスに転じた後、トレンドが反転しビットコインは最高値を更新している。
ドルベースで見ると、10日の下落で4万ドルの節目を割り込みロングポジションの大量清算が走った。清算の発生によりFRがマイナスに振れる要因となった。節目の価格帯を割り込でトレンドが反転する動きは、ビットコインではよく見られるため覚えておきたいところだ。

ビットコインの先物価格と現物価格の乖離を年次ベースで表したチャートでは、足元で8%を割り込んでいる。先物の乖離は相場の過熱感を表す指標として利用され、10〜8%を下回った付近から相場には過熱感がない状態とされる。現在は8%を下回り長期ポジションの買いシグナルが出現していると言える。

Deribitのオプション市場では引き続きコールオプションが比較的多い状態が続いている。1月14日に期日を迎えるオプションでは、4.4万ドルから上位でコールオプションが増えている。現在の価格は4.26万ドルで推移していることから多くのポジションで損失が出ることになる。
4.4万ドルはコールオプション、プットオプション共に多く、節目の価格帯だった。昨日価格が反落した価格も4.4万ドル付近に位置しており、節目の価格帯であったことから短期の利益確定売りが発生しやすかった。

今週のビットコインは、週足で見ると価格がほぼ横ばいの値動きとなったが、デリバティブ市場の過熱感は先週と比べさらに減少している。トレンドが反転するポイントで見られる指標も発生しており、相場が徐々に底堅い値動きに移行する可能性を示唆している。