BTCは揉み合いに転じるも小幅続伸 アップサイドリスクに注意か

23日のビットコイン(BTC)円は1332万6693円から取引が始まった。東京時間序盤はドル円相場の下落を受け、一時1320万円を割り込んだが、トランプ米大統領がFRBのパウエル議長を解任する意向はないと表明したことで安心感が広がる中、下げ幅を奪回した。欧州時間に入ると、相場はプラス圏とマイナス圏を行き来したが、米国株相場が高寄り後に下げたことで、BTCも連れて1310万円まで水準を下げた。一方、これによりドル建てBTC相場が9万2000ドルにタッチすると、その後は押し目買いの様相で反発。米国時間終盤には1350万円周辺まで戻し、終値は1344万1223円と、小幅に続伸した。


BTCは前日の急伸の反動で足踏み状態となった格好だ。しかし、FRB議長解任の可能性が解消された他、米中貿易摩擦が緩和方向に向かうとの安心感が広がっており、過度なリスク回避ムードの反転が目先も相場の支援となろう。BTC相場には引き続きテクニカル的な過熱感は確認されず、相場の下値も堅いことから、このまま9万5000ドルを試す可能性は高いとみている。本日は米耐久財受注や新規失業保険申請件数の発表を控えており、米景気の底堅さが示されれば、リスクオンムードが強まるか。直近ではBTC先物市場の手数料となる資金調達率(fr)が低下しており、市場のポジションが売り持ちに偏っていることが示唆されている。相場が上昇すればこうしたポジションが清算に追い込まれ、踏み上げ相場となる可能性もあるため、アップサイドリスクには注意しておきたい。



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bitbank Report 2025/04/24:BTCは揉み合いに転じるも小幅続伸 アップサイドリスクに注意か