海外取引所で2億ドルのハッキング事件発生

シンガポールに拠点を構える暗号資産(仮想通貨)取引所Kucoinは、先週金曜日ハッキングにより2億ドル相当の仮想通貨が不正に引き出されたことを発表した。流出したのはビットコインやイーサリアムなどの主要仮想通貨に加え、ERC20トークンと呼ばれるイーサリアム上で発行される仮想通貨だ。
Kucoinはハッカーが使ったとおもわれるアドレスを公開しており、1000万ドル相当のビットコインが公開アドレスに送られている。ハッキングにより多額の仮想通貨が流出したが、多くのプロジェクトがKucoinのサポートを表明しハッカーの仮想通貨があるアドレスの凍結に動いた。
USDTを発行するテザー社は、2000万ドル相当のUSDTを凍結したことを発表した。コミュニティの協力により流出した仮想通貨の65%をハッカーが換金する前に差し止めることができた。一方、すでにUniswapなどのDEXを通じて流出した仮想通貨が他の仮想通貨に交換され、追跡が困難になったものもある。
Kucoinは積み立てられていた保険金を活用することを発表しており、ユーザーの資産は担保されているとしている。週末にKucoinはユーザーの出金サービスが停止していたが、現在トレーディングシステムは稼働している。