仮想通貨ヘッジファンドが解散、アルトコインの運用に失敗か

ニューヨークに本拠地を構える暗号資産(仮想通貨)をメインに取引を行うヘッジファンドTetras Capitalが解散した。Tetras Capitalは2017年にファンドを立ち上げたが、運用成績が振るわずファンドの75%を消失させたことが報告された。
Tetras Capitalは主にアルトコインのトレードを行っており、2018年にはイーサリアム(ETH)の空売りで利益を上げている。当時のETHは700ドルで取引されており、2018年12月にETHは一時100ドルを割り込んでいるため大きな利益を得たようだ。
一方、その後の運用は不振が続いたとみられ今回のファンドの解散に至った。Tetras Capitalは最大で3300万ドルの資金を運用しており、60名ほどの出資者から資金を集めていた。
ファンドマネージャーのAlex Sunnarborg氏は、ヘッジファンドのアナリストや仮想通貨のリサーチ業務を行っていた経歴がある。Tetras Capitaのアナリストにはドイツ銀行、ゴールドマン・サックス、JPモルガンなどの大手投資銀行出身者もいた。
最近の仮想通貨の市場リサーチによると、現在350ほどのファンドが仮想通貨取引をメインに資金を運用している。昨年は70のヘッジファンドが解散していることも報告されている。
イーサリアムの年初の価格は135ドルで2月には276ドルまで上昇している一方、3月には一時90ドルまで暴落している。仮想通貨市場では非常に荒い値動きが発生しやすくプロでも運用に失敗する市場だけに生き残るには高いリスク管理能力が求められる。