Bitcoin Weekly Review: 値動きが荒い1週間となるも最終的には足元の高値400万円を試す展開に

今週の値動き

- 今週の始値は373万円から取引が始まりました。週始めはレンジで推移し方向感がない相場となりましたが、26日から買いが優勢となり上昇し始めました。一時400万円台を回復する動きもありましたが、その直後に急落する場面もあり、値動きが荒い展開となりました。一時的に下落する展開もありましたが、週後半は再度買いが優勢となり現在も24時間移動平均線(24EMA)を上回った状態で週末を迎えています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- 足元の資金調達率(FR)はプラスで推移することが多いものの、マイナスでの推移も見られました。今週は価格が上昇しているため現在のFRもプラスで推移していますが、0.005%程度と大きくプラスに振れているわけではありません。まだロングポジションに偏っている状況にはありません。
2.ロング・ショート清算

- 今週は価格が上昇している一方で荒い値動きも見られたため、ロングポジションで大きな清算がありました。ロング側では2500万ドルを超える清算が発生し、ここ1ヶ月間で最も高い水準となりました。多くのロングポジションが清算されたため、上値が軽くなることが予想されます。400万円にタッチした際に500万ドル程度のショートポジションが発生しました。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物取引と現物価格の乖離率は足元で上昇しています。一方、上昇幅は小幅に留まっておりそこまで買いポジションを取る投機筋は多くないようです。現在の乖離率は2.3%程度で推移し2週間前と比べるとまだ低い水準です。2週間前は3.5%を超える場面もありました。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するBTCの数量は足元で高止まりしています。同指標は先週、大きく上昇しており潜在的なユーザーの売り圧力は増加傾向です。今週、価格は上昇している一方で取引所保有BTCは減少しておらず、今後上値が重くなることが懸念されます。
2.含み益アドレス割合

- ビットコインアドレスで含み益が出ている割合は今週上昇しています。先週価格が370万円近辺で取引されていた際は一時68%まで下落しました。今週は相場が底堅い推移となったため、73%程度まで上昇しました。
まとめ
- 今週のビットコイン相場は、週始めに荒い値動きとなったものの最終的には底堅い推移となりました。来週に向けて期待ができる相場状況です。デリバティブでは投機筋の買いポジションの増加を示唆する指標が出ていますが、大きく買い越されている状況ではありません。相場は先週と比べ好転していますが、取引所保有BTCが高止まりしている点には注視が必要です。