ビットコインは上に往って来い 閑散相場はまだ続くか?

6日のビットコイン(BTC)対円相場は43,012円(1.15%)高の3,792,011円と反発。東京時間には376万円から390万円に一段高となったビットコインだったが、海外時間に中国人民銀行が北京に拠点を置くソフトウェア会社を暗号資産(仮想通貨)の取引に関与したとして業務停止を命じたことや、バイナンスがユーロ建て入金の一時停止を発表したことが嫌気され上に往って来いを演じた。米時間序盤には、相場は一時380万円台に戻すも、米株の下落に連れ安となり引けにかけて372万円まで押したが、今朝方にはハッシュレートの100 Ehash/s回復につれて反発し、380万円にタッチした。対ドルでは節目の34,000ドルを終値で回復した。

昨日はイーサ(ETH)が5日の下げ幅を奪回するほどの反発となったが、ビットコインは出来高が細り薄商いとなっている。バイナンスに対する各国規制当局の包囲網が広がる中で大きく値を下げることもなく相場は推移しており「閑散に売りなし」ということか。ただ、こうした状況では相場はジリ安となりやすい傾向もある。
テクニカルの側面では、ボリンジャーバンドが一層にスクイーズ(バンド幅の縮小)しており、いつトレンドが発生してもおかしくない状況だが、2018年末に相場がクラッシュした後は閑散相場が数ヶ月続いた。現状はハッシュレートやボラティリティの推移が当時とよく類似しており、ビットコインは方向感を見出せない状態がしばらく続くか。
今夜は米連邦公開市場委員会(FOMC)6月会合の議事要旨公開が予定されており、量的緩和の段階的縮小(テーパリング)開始の条件について、月間雇用者数変化や失業率など具体的なヒントを得られるかが注目だ。
目先のビットコインの下値目途としては、先月22日安値の320万円と26日安値の340万円。続伸の場合の上値目途は節目400万円、一目均衡表雲下限(401万円)、ボリンジャーバンド2σ(406万円)と予想する。




