リップル大幅続伸で3年ぶりに120円乗せ BTCは2月高値巡る攻防続く

6日のビットコイン(BTC)対円相場は94,801円(1.47%)安の6,365,199円と反落し、対ドル2月高値水準(≒641万円)を再び割り込んだ。直近1週間のビットコイン相場は同水準を挟み込む値動きとなっており、高値圏での揉み合いで方向感を示せずにいる。
一方、ビットコイン以外のアルトコインの殆どはこの日も堅調に推移し、時価総額第4位のXRPは、22.894円(23.55%)高の120.094円と続伸し、2018年2月ぶりに終値で120円台に乗せた。デジタル・シルバーを謳うライトコイン(LTC)の対円相場も、欧州暗号資産(仮想通貨)運用大手のコインシェアが同通貨の上場取引型金融商品(ETP)をスイス証券取引所に上場させたことが好感され大幅上昇し、年初来高値を塗り替えた(+7.68%)。
ビットコインは60,000ドルの大台を目前に、こうしたアルトコインの相場上昇に今一つついていけない状態が続いているが、昨日の欧州からNY序盤の取引でアルトコインの一時的な反動安が波及する格好で対ドル2月高値水準を割り込み、一時は631万円まで安値を広げた(第2図)。その後は、アルトコイン相場がNY市場の安値から反転上昇したこと切っ掛けにビットコインも持ち直したが、対ドル2月高値水準が今度はレジスタンスに転じ、NY引け後に再び反落した。


昨日はイーサリアム(ETH)も対ドルで最高値を更新するなど、アルトコインを物色する動きは健在だ。循環物色の流れでビットコインにも買いが回ってきてもおかしくないと言えるが、タイミングを計るのは難しく、何かしら切っ掛けが出てくるまで我慢を強いられる展開となろう。
一方、本日は米連邦公開市場委員会(FOMC)の3月会合の議事要旨公開が控えており、(日本時間8日午前3時)利上げ予想の参加者が増えた背景や、量的緩和の段階的引き締め(テーパリング)についての議論内容が注目され、全体的にタカ派な内容となるかやや警戒される。
また、ビットコインと相関性の強い期待インフレ率(ブレークイーブン・インフレ率:BEI)も、10年物はFOMCの2021年インフレ見通し予想の2.4%を目前に今週は失速しており、ビットコイン相場の雲行きは少し怪しくなってきたと言えよう。
テクニカル的には、ビットコインの対円相場は、依然、中長期的な強気相場が示唆されているが、短期的な下値リスクへの警戒を要するだろう。続落の場合、4時間足の200本線が走る612万円周辺を守れるか注目したい。





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bitbank Report 2021/04/07:リップル大幅続伸で3年ぶりに120円乗せ BTCは2月高値巡る攻防続く