ビットコインは戻り順調 XRPを上場廃止する動きも

22日のビットコイン(BTC)対円相場は113,506円(4.83%)高の2,465,000円と反発し、終値ベースでは前日の下げ幅を奪回した。一方、時価総額第3位のXRPは、発行体であるリップル社に対する米証券取引委員会(SEC)からの提訴が弱材料となり、13.3%安と大幅に値を下げた。
東京時間のこの日のBTCは、底堅くも上値の重い展開となり、230万円台で揉み合いに終始。英国で感染が広がる新型コロナ変異種による追加行動規制を懸念したリスクオフムードが、前日より相場の重石となっていたが、この日は米国で待ちに待った追加経済対策が議会で可決されたことで、売り買い勢力が相殺された格好だ。
一方、欧州時間に入ると、BTC相場はライトコイン(LTC)などの一部アルトコイン相場の切り返しに連れ高になる形で反発。NY時間に入ると相場は240万円前半で短く三角保ち合いを形成し、今朝方に同保ち合いを上方ブレイクした。

SECは、XRPの販売に関して、リップル社が違法に有価証券の販売を行ったとして提訴する方針で、もしXRPが有価証券と認められると、リップル社のみならずXRPを上場している米暗号資産(仮想通貨)取引所に影響が出る。これを受けて、米取引所のCrossTowerとBeaxyは早くもXRPの上場廃止をアナウンスしており、今後コインベースやポロニエックスといった大手米取引所がどう動くか注目される。
米追加経済対策が議会で可決したことで、年末までの注目材料は残すところ英国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)交渉のみといった形だ。バニエルEU首席交渉官は昨日、クリスマス前に合意できる可能性はまだあると述べた上で、離脱移行期限(12月31日)を過ぎても交渉を続ける考えを示した。これにより、FTA交渉合意に向け少し光が差した格好だが、コロナ変異種への警戒感や年末に向けたポジションの手仕舞いでこうした期待感が相殺される可能性があり、BTCが節目24,000ドル(248.5万円)を奪回するには何かしら手掛かりが必要だろうと見ている。
週明け指摘の通り、ボリンジャーバンドの1σがBTC相場のサポートとなっており、上昇バンドウォーク再開も指摘されるが、相場がここから248.5万円を超えて2σの走る257万円周辺を目指すには、上述の通り何かしら手掛かりが必要だろう。一方、今週はドル高基調とはなっているが、昨日の反発で一旦相場のサポートを確認できたことも心理的な安心感に繋がりそうで、この先は対ドルで24,000ドル水準を背にボリンジャー1σをサポートとする保ち合いをメインシナリオとして想定する。本日は既に相場が248万円にタッチしているため、若干押すか。





