出鼻をくじかれたBTC 10000ドル上抜けはダマシに終わるか?

2日のビットコイン(BTC)対円相場は急反落し、終値は前日比5.12万円安(- 4.7%)の103.8万円となった。前日は、7月にアップデートが予定されるイーサリアム(ETH)主導で市場は上昇し、BTCは対ドルで節目の10000ドル(≒108万円)の大台に乗せたが、昨日は、昨年10月から計2回上抜けに失敗してきた10500ドル水準手前(対円で112万円〜115万円)で上げ止まると、NY市場時間からは利益を確定する動きが急加速し、香BitMEXでは約10600BTC分のロングのロスカットを誘発。相場は一時、101.6万円まで下げ足を速め、前日の上げ幅を掻き消した(第1図内赤帯)。足元では、押し目買いが入り103万円台後半まで戻したが、週明けからのBTC相場は103万円を基点に上に往って来いとなり、1日の10000ドル上抜けは盛大なダマシとなった格好だ。
BTCの対円は、5月7日高値(107万円)と同月14日高値(106万円)を基点とする下降トレンドラインは死守したものの、米コインベースでのBTC対ドル相場は同日高値を基点とする下降トレンドラインを割り込んでおり、10000ドル維持失敗と合わせ、出鼻をくじかれた印象だ。昨日はマイナーとされるアドレスからのBTC送金も検知され、高値圏での大口の利食いも意識される一方、21日移動平均線や一目均衡表転換線などが相場のサポートとなっており、依然、調整の範囲内か。2日後にはマイニングディフィカルティーの下方調整も予定されており、神経質な値動きも収束が期待されよう。












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bitbank Report 2020/06/03:出鼻をくじかれたBTC 10000ドル上抜けはダマシに終わるか?