1200ドルの窓を3日で埋めたBTC ハッシュレート下落は寧ろ好材料か

14日のビットコイン(BTC)対円相場の終値は5.5万円高(+ 5.56%)の105.1万円と3日続伸。日本時間13日午後10時から行われた米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長講演を前に相場は95万円から上昇を始めた。マイナスの政策金利についての言及が注目された同講演だったが、パウエル議長は従前同様にマイナス金利導入を否定。しかし、コロナショックの経済への影響が長期化するとの見解が株価を押し下げた一方で、追加財政出動の可能性が言及されたことが金やBTCの支援材料となり、この日のBTCは100万円にタッチした。14日の相場も、東京時間から中盤の欧州市場まで上げ一本調子で106万円まで戻したが、対ドルで心理的節目の1万ドルにタッチし、週明けに1200ドルほどギャップダウンして寄り付いたシカゴマーケンタイル取引所(CME)の期近BTC先物が窓埋めを完了すると、目標達成感から相場は押し返された。NY時間の相場は102万円で下げ止まり、足元、安値を切り上げつつ高値圏で揉み合っている。
13日のビットコインハッシュレートは凡そ20%下落し、半減期後のマイニング収益性悪化の影響が浮き彫りとなったが、ハッシュレートの下落に対する相場の逆行高に鑑みるに、相場への影響は限定的だ。一方、3日で13万円ほど戻したBTC相場には過熱感も伺え、続伸には多少の調整期間を要しそうだ。ヘッジ目的の買いも期待されるが、利食い売りも相まって目先の上値は限定的か。
通常であればハッシュレートの下落は好材料ではないが、19日予定のディフィカルティー調整までにハッシュレートが続落し相場が高値を維持できれば、マイニングの収益性悪化に歯止めがかかるため、向こう3日間ほどのネットワーク動向には注目だ。










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bitbank Report 2020/05/15:1200ドルの窓を3日で埋めたBTC ハッシュレート下落は寧ろ好材料か