イベント控え煮詰まるBTC相場 政策レポート不発リスクを回避できるか?

29日のビットコイン(BTC)円は1756万8131円から取引が始まった。東京時間序盤は小動きとなるも、米中通商協議の進展を受けて買い戻しが入ると、欧州勢参入後には1770万円を回復した。一方、相場はその後伸び悩むと、米国時間序盤には一部の企業決算を受けた失望売りにより米国株相場が下落し、BTCも1743万円まで連れ安となった。残りの米国時間は1750万円周辺で小動きに終始し、引け後からは戻りを試すも、ドル円相場の下落が相場の上値を圧迫し、終値は1754万9683円とほぼ変わらずだった。


本日の米連邦公開市場委員会(FOMC)と米暗号資産(仮想通貨)政策レポート公開を控え、BTC相場は保ち合いが続き、煮詰まりを見せた。FOMCでは、FRB当局者が直近の労働市場の減速兆候をリスクとして意識しているかが焦点になるとみており、これによる政策方針転換のヒントが出ればBTCには追い風と言えよう。逆に、FRBが慎重姿勢を貫いたとしても、市場は織り込み済みと言え、FOMCからのリスクは限定的とみている。他方、仮想通貨政策レポートにおいて業界の注目点としては、「予算中立的な方法でのBTC追加購入」や「国家デジタル資産備蓄」が盛り込まれているか、と言える。既にクリプトウィークを通過し規制面での材料はある程度出尽くしている可能性があり、BTCやその他のアルトコインを追加で購入する提案がなければ、レポート不発リスクがあると言えよう。



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bitbank Report 2025/07/30:イベント控え煮詰まるBTC相場 政策レポート不発リスクを回避できるか?