BTC上伸で1700万円にタッチ 規制緩和期待が追い風に

10日のビットコイン(BTC)円は1622万円から取引が始まった。東京時間は動意薄な展開となるも、ドル円相場の上昇に伴ってジリ高に推移し、終盤には1630万円にタッチした。欧州時間に入ると相場は失速するも、米国時間には米国株相場の上昇に連れて1630万円台に乗せると、米国税庁(IRS)が暗号資産(仮想通貨)の分散型取引所(DeFi)などに対して義務付けていた顧客取引情報の提出規則の撤廃を発表し、規制緩和期待によって相場は1660万円まで上昇。今朝方にはショートカバーを伴って更に一段高を演じ、1700万円に肉薄した。終値は1689万9999円となり、1月ぶりの水準を回復。ドル建てでは史上最高値を更新した。


BTCドルは保ち合い上放れから連日の史上最高値更新となった。ボラティリティの低下によってリテール層からの需要が低迷していたが、こうした状況ではFOMO(値上がりに乗り遅れる恐怖)が起こりやすく、相場上昇に拍車が掛かる可能性が指摘される。オプション市場では12万ドルと13万ドルストライクで建玉が増加しており、引き続きアップサイドリスクには注意したい。米国での仮想通貨の規制緩和が意識されている状況だが、来週は下院金融サービス委員会がステーブルコイン規制に関する「ジーニアス法案」、仮想通貨の大部分を有価証券の区分から除外する「クラリティ法案」、それから反CBDC監視国家法案が審議される「クリプトウィーク」となっており、規制明確化や緩和への期待感が目先の相場の支援材料になると期待される。



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bitbank Report 2025/07/11:BTC上伸で1700万円にタッチ 規制緩和期待が追い風に