BTCは一時売り込まれるも反転上昇 関税懸念は喉元過ぎたか?

7日のビットコイン(BTC)円は1139万9283円から取引が始まった。ブラックマンデー再来懸念が波及する中、BTCは下値を模索する展開を繰り広げ、東京時間終盤には1080万円近辺まで水準を下げた。一方、トランプ米政権の相互関税を巡って、EUが工業製品の関税を双方で撤廃する交渉提案を提出したことなどを受け、海外時間から相場は下げ幅を縮小。米国時間には、ハセット米国家経済会議委員長が関税を90日間停止するとCNBCが伝え、BTCは一時1200万円まで急伸したが、ホワイトハウスがこれを「フェイクニュース」と退けたことで、1140万円台まで反落した。一方、その後は底堅い推移に転じると、相互関税の算出に代入ミスがあるとの米シンクタンクの指摘もあり、徐々に戻りを試した。終値は1171万5941万円となった。


ドル建てでは、一時、7万4000ドル台まで下落したBTCだったが、安値からは6%以上の反発を演じた。米主要3株価指数も安寄り後に上昇しており、懸念していたブラックマンデーの再来は回避された。米中を巡っては関税の応酬を繰り広げる形となっているが、米国は50カ国以上と交渉中との報道もあり、これ以上に関税を巡るリスクは強まらないとの見方から、本日のBTCは戻りを試す展開が続くだろう。相互関税は9日から発動されることから、本日は各国との譲歩案がでてくる可能性もある。また、NYダウには三空叩き込みが出現しており、大底が意識される。トランプ関税を巡ってリスクを織り込んできた金融市場だが、そろそろ売りが一服してもおかしくないか。



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bitbank Report 2025/04/08:BTCは一時売り込まれるも反転上昇 関税懸念は喉元過ぎたか?