BTCは指標上振れでブレイクアウト失敗 本日は次期SEC委員長候補の公聴会

26日のビットコイン(BTC)は1312万7871円から取引が始まった。トランプ関税への懸念が和らぐ中、東京時間のBTCは小高く推移し、保ち合いブレイクアウトを試した。一方、欧州時間には上げ渋りに転じると、2月の米耐久財受注の上振れや、FRB高官が利下げを急がない姿勢を示したことで、米国時間序盤には1305万円まで一段安を演じた。米国市場引けにかけては、トランプ政権による25%の自動車関税の発表を受けて1296万円まで一段と水準を下げた。しかし、本日予定されているポール・アトキンス氏の米SEC委員長就任についての公聴会冒頭陳述が公開され、その中で暗号資産(仮想通貨)の明確な規制基盤を作ることが最重要事項であると記されたことを好感し、相場は下げ幅を縮小。その後はやや戻り売りに押されるも、終値は1310万1388円とほぼ変わらずだった。


2月の米耐久財受注は市場予想の-1%に対して+0.9%と大幅に上振れた。ただ、1月の+3.3%からは低下しており、BTCはブレイクアウトに失敗したものの下げ幅は限定的だった。本日は四半期次の米GDP成長率やPCE価格の確報値の他、新規失業保険申請件数など重要指標を複数控えており、景気の底堅さを示すデータには引き続き注意したい。他方、上述の通り、本日はアトキンス氏の公聴会も予定されており、同氏のSEC委員長就任が決定すれば仮想通貨市場にとって支援材料となると見ており、本日のBTCも底堅い推移が続くか。足踏みが続くBTC相場だが、米経済指標次第では依然として保ち合いからのブレイクアウトが視野に入る。



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bitbank Report 2025/03/27:BTCは指標上振れでブレイクアウト失敗 本日は次期SEC委員長候補の公聴会