米CPI加速もBTCには買い戻し 追加利下げ9割織り込みで
11日のビットコイン(BTC)円は1469.1万円から取引が始まった。トランプ次期米大統領がBTC価格を「もう一つの株式市場」のように重視しているとの報道を受け、相場は東京時間序盤から強含みに推移し、終盤にかけて1480万円台に戻した。海外勢参入後もジリ高に推移し、米国時間に差し掛かると1500万円を回復。注目された11月の米消費者物価指数(CPI)は前年比+2.7%と市場予想と合致し、上振れ懸念後退による買い戻しで米国時間序盤の相場は1540万円近辺まで上昇した。その後は一時100,000ドル水準となる1520万円近辺まで押すも、ドル建てで節目の水準周辺で反発し、米国時間終盤には1545万円にタッチ。引け後には上げ渋り、終値は1536.4万円となった。
前月比の米CPIは+0.3%と10月から横ばいとなったが、CPIの項目の中でウエイトが重い家賃の上昇率が低下したことに加え、前月に約+3%と急加速していた中古車価格の上昇率が+2%まで減速した。CPIの結果を受けてFF金利先物市場は米連邦準備理事会(FRB)による来週の追加利下げの確率を98.4%とほぼ完全に織り込んだ。本日の11月米卸売物価指数(PPI)も前年比で加速が見込まれているが、若干の加速は織り込み済みとみている。BTCのドル建て相場は終値で大台の100,000ドルに再び乗せており、昨日指摘した短期のテクニカル的なサポートを回復した。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に相場が一段と水準を上げるにはインパクトのある材料が欲しいところだが、BTCドルのボリンジャーバンドではスクイーズが出現し、相場が+2σを窺う展開となっており、アップサイドへの素早い動きには警戒しておきたい。
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bitbank Report 2024/12/12:米CPI加速もBTCには買い戻し 追加利下げ9割織り込みで