BTCは揉み合いで下げ渋る 米CPIは「事実で買う」か?
10日のビットコイン(BTC)円は1477万円から取引を開始。東京時間序盤には、98,000ドル水準となる1490万円近辺まで自律反発の様相で戻すも、失速の後に戻り売りが入り1450万円近辺まで下落した。しかし、海外勢参入後には強含みに推移し徐々に下げ幅を縮小。米国時間に差し掛かると再び1490万円を試した。一方、本日発表を控える11月の米消費者物価指数(CPI)への警戒感から米国時間序盤からは再度売り優勢となり、中盤にかけて1440万円周辺まで水準を下げた。ただ、これによりドル建てBTC価格が95,000ドル(≒1442.2万円)を割り込んだことで、終盤から引け後にかけては押し目買いが入り、終値にかけて下げ幅の殆どを奪回、1469.1万円でこの日の取引を終えた。
若干の加速が予想される米CPIを前にBTCと米株は軟化している。一方、FF金利先物市場では引き続き米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げの確率が85.8%も織り込まれており、結果が市場予想と合致すれば「噂で売って事実で買う」となりやすいと指摘され、BTCは再び100,000ドル(≒1518万円)を試す展開が視野に入る。ただ、利下げへの期待感が強いだけに、CPIが上振れた場合には、BTCはいよいよ95,000ドル下抜けを試す展開に注意したい。BTCドルは5日移動平均線、一目均衡表の転換線、ボリンジャーバンドのセンターラインといった短期的な相場のサポートを既に割り込んでおり、25日線や基準線が走る95,000ドル台の維持に失敗すれば、テクニカル的なセンチメントの更なる悪化に繋がるだろう。
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bitbank Report 2024/12/10:BTCは揉み合いで下げ渋る 米CPIは「事実で買う」か?