BTC急落も下げ幅を解消 米CPI上振れも底堅い

12日のビットコイン(対円)は、終値ベースでほぼ変わらずだった。東京時間のこの日の相場は、1060万円を挟み込む展開に終始。前日に急騰した一部アルトコインが反落する中、BTCは11日の米現物ビットコインETFへの資金流入が前営業日から倍増したことで下値を支えられた。米時間に差し掛かると、2月の米消費者物価指数(CPI)がやや強めにでたことで米債利回りが上昇したが、結果は市場予想から大きく上振れず、コア指数も前年同月比では伸びが鈍化し、BTCは底堅く推移。むしろ、米金利上昇に伴うドル円相場の上昇でBTC円は小高く推移すると、米株式市場の寄付きの上昇に連れて1078万円まで上昇。その後は金利の更なる上昇やアルトの下げに耐えきれず反落し、米市場の中盤にはロングの投げを伴って1025万円近傍まで急落したが、ポジションが捌けると買い戻しが入り、始値近辺まで戻した。


本日のBTCは底堅い展開となるか。一時は週明けの上げ幅を縮小したBTC相場だったが、昨日の日足は長い下ヒゲを付けて底堅さを印象付けた。米CPIは上振れたものの内容は言うほど悪くはなく、市場も速やかに消化するだろう。ETFを巡っては、やはり週明けから5億ドルを超える堅調な資金フローが確認されている。また、ヴァンエックが来年3月いっぱいまで手数料をゼロにすると発表しており、11日の同社のETF(HODL)への資金流入は、それまで日次で数百万ドル程度だったのが一気に1億ドルを超えており、資金フローの増加に拍車を掛けそうだ。一方、本日午後11時頃にはいよいよイーサリアムのデンクン・アップグレードを控えており、引き続きETH相場の上昇には期待だが、アップグレード直後は事実売りにも警戒しておきたい。


