BTCは1000万円が射程圏内に 目標達成感と反転シグナルも?
28日のビットコイン(BTC)対円は3日続伸し、初めて900万円台に乗せた。ドル建てでは、相場は2021年11月ぶりに60,000ドル(≒901.7万円)を回復した。東京時間のこの日の相場は860万円周辺で揉み合いに終始したが、海外時間に入るとオプションカットの時刻に向けて上値を試す展開となり、900万円にタッチした。米時間に差し掛かると、米四半期GDP成長率の下方修正を受けて相場はさらに上値を伸ばし、ショートスクイーズを伴って一時は960万円まで上昇した。一方、その直後には利益確定の売りが入り、相場は一気に60万円ほどの急落を演じた。米市場引け後には買い戻しが入り、相場は下げ幅を縮小したが、米時間のBTCは高値圏で変動の激しい展開となった。
BTCは想定通り60,000ドルを試し、同水準のブレイクに成功。円建てでも大台の1,000万円が視野に入る水準まで上昇した。一方、27日に指摘したパターンフォーメーションの観点からは、昨日の相場上昇でBTCは目標達成感も見受けられる。日足では三手大陽線の出現も指摘される他、「波高きは天底近し」とも言われ、流石にそろそろ調整が懸念される。ただ、ここまで過熱感を帯びながらも相場が上昇できたのは、現物ビットコインETFへの需要が回復したことが背景にあり、昨日のETFの総取引高は過去最高を記録している。ETF需要増加による市場センチメントの改善が、複数の相場反転シグナルを圧するほどの影響力があるかは未知数だが、本日は1月の米個人消費支出(PCE)価格指数の発表を控えており、米国市場の動きには要注意だ。PCEが消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)と同様に強めに出れば、BTC相場の重石となろう。
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bitbank Report 2024/02/29:BTCは1000万円が射程圏内に 目標達成感と反転シグナルも?