BTC円は史上最高値更新 ETFの純流入額も過去最高を更新
14日のビットコイン(BTC)対円は10日連騰となり、高値ベースでは2021年に付けた史上最高値(779.8万円)を更新した。BTC円は747.5万円で寄り付くと、東京時間は揉み合いに終始。欧州時間に差し掛かると、米株先物や米国債相場の反動高を背景にBTCは徐々に持ち直すと、相場はその後770万円台まで上伸した。昨日は3月に迫る大型アップデートや新トークン規格で注目されるイーサ(ETH)が特に強かった他、13日の米消費者物価指数(CPI)上振れを受けてもブラックロックのビットコインETFには5億ドル弱と過去最高の流入があったことが好感された。米時間には、BTCは52,000ドル水準(≒781.2万円)にワンタッチして失速するも、米卸売物価指数の鈍化や、インフレが長期的には沈静化するとのFRB高官の発言が材料視され、その後も770万円台で底堅い推移となった。
BTCは連休明けに上値目途として指摘した52,000ドルにタッチした。本日発表の1月米小売売上高は、市場では12月の+0.6%から-0.1%とかなり大幅な低下が予想されており、上振れリスクが懸念される。ただ、米CPIの上振れを受けても現物ビットコインETFへの資金フローは衰えることなく、13日には純流入額がこれまでで最高額だった取引初日の6.28億ドルを上回る6.31億ドルを記録した。これはFRBによる利下げ後ろ倒しのリスクがあっても機関投資家からのBTC需要が強いことを示唆しており、BTCは引き続きETF需要に支えられ確りとした推移が期待される。テクニカルの側面では一部で過熱感も確認されるが、BTC相場のトレンド反転時によく確認される出来高の伸びやボラティリティの上昇は依然としてなく、本日は52,000ドル上抜けを試すか。
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bitbank Report 2024/02/15:BTC円は史上最高値更新 ETFの純流入額も過去最高を更新