強弱まちまちの米指標で底堅いBTC 重要なサポートを維持できるか
25日のビットコイン(BTC)対円は、前日に引き続き40,000ドル水準となる591万円を挟み込み、揉み合いに終始した。GBTC(グレイスケールのビットコイン上場投資信託)の売買代金低下による売り圧力低下期待が浮上し、この日のBTCは590万円台で底堅い推移となり、欧州時間にはいると一時は596万円まで上昇した。一方、米国の重要経済指標を控え、その後は上げ幅を解消すると、米時間序盤には一時590万円を割り込んだ。しかし、昨日発表された米経済指標では、第四・四半期GDP成長率が3.3%と市場予想を上回った他、個人消費の強さが示された一方、同期間のインフレは順調に鈍化傾向を維持したことが示され、まちまちな内容となった。また、JPモルガンがGBTCからの資金流出が一服したと指摘したこともあり、BTCの下げ幅は限定され、その後は590万円周辺で底堅い推移が続いた。
昨日もGBTCの売買代金は低下傾向を維持した一方、現物ビットコインETF全体での資金の純流出は約1.5億ドルとこれまでで最大となった。ただ、BTC相場は底堅さを保っており、GBTCからの資金流出はやはり実質的なインパクトよりもセンチメント的な問題だったと言えよう。さて、昨日は強弱入り混じる米経済指標で方向感を示せなかったBTCだが、本日は12月の米個人消費支出(PCE)価格指数を控えている。昨日発表された四半期のPCE価格指数は3カ月通算のデータとなるが、12月は消費者物価指数(CPI)が市場予想比で上振れ強めに出ていた。四半期の個人消費の底堅さも12月の消費増加が背景にあると指摘され、12月のPCEも強めに出る可能性に注意したい。BTCドルは、足元、100日線と一目均衡表の雲下限で下げ止まっているが、これらの水準を下抜けすれば、もう一段の値幅調整が視野に入る。
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bitbank Report 2024/01/26:強弱まちまちの米指標で底堅いBTC 重要なサポートを維持できるか