BTCはジリ高で続伸 早期利下げ観測の後退には要注意
16日のビットコイン(BTC)対円は小確りと推移し、2日続伸。相場は先週末にレジスタンスとなっていた43,000ドル水準(≒633.7万円)を終値で回復した。米国での現物ビットコイン上場投資信託(ETF)取引開始に伴う事実確定売りが一巡したことで、BTCは週明けから底堅い展開となり、この日の東京時間もジリ高基調が続き、海外時間には630万円を回復した。米時間に入ると、1月分のNY連銀製造業指数の大幅な下振れを受けて相場は一時上下に振れるも、イーサ(ETH)相場の上昇や、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測後退に伴うドル高円安がBTC円の支援となり、今朝方には640万円にタッチした。その後はやや上げ幅を縮小するも、43,000ドル水準はギリギリ死守している。
本日のBTCは上値の重い展開に警戒したい。テクニカル的なセンチメントの改善によるトレンドフォローや、大型アップデートとETF承認期待によるETH相場の上昇により、本日のBTCはアジア〜欧州時間にかけて上値を試す展開も視野に入る。しかし、本日は12月の米小売売上高の発表を控える他、複数のFRB高官らの発言も控えている。FRB高官らの昨今の利下げ開始タイミングのコンセンサスは、「3月からの利下げは時期尚早」と纏めることができ、本日も市場の楽観的な早期利下げ観測を牽制してくる可能性が指摘される。以上を鑑みると、本日のBTCは米時間に43,000ドルを再び割る可能性もあるだろう。下値目途としては、週明けの相場のサポートとなった一目均衡表の雲上限(42,000ドル≒618.4万円)と見ている。