FOMCはまさかのハト派傾斜 利回り急低下でBTC反発

13日のビットコイン(BTC)対円は反発し、終値で610万円を回復した。週明けから上値の重い展開が続いていたBTCは、昨日も下値を試す展開から始まったが、ドル建てで節目40,000ドル(昨日東京時間の為替レートで約590万円)周辺では買い支えられた。米時間序盤には、11月の米卸売物価指数(PPI)の下振れを受け、相場は反発。さらに、今朝方の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利見通しが引き下げられた他、パウエル議長が記者会見で追加利上げを行う可能性が低いことを示唆したことで、相場は上値を追う展開となり、一時は625万円近辺まで上昇した。一方、FOMCの結果を受けてドル円相場が急落したことにより、円建てBTCの上値はやや圧迫され、終値にかけて上げ幅を縮小している。


FOMCでは目新しい材料を想定していなかったが、まさかのハト派転換が確認された。パウエル議長は記者会見で、政策金利を高水準で長期的に維持し過ぎることに対して会合参加者が景気への影響に警戒感を示したことを明かし、利下げ議論が進行していることも示唆した。こうした中、本日は11月の米小売売上高に注目が集まる。米国では11月からホリデーショッピングが始まるが、今年は例年と比べると伸び率は小幅になると予想されており、本日のBTCも上値を試す余地があるだろう。ただ、今週は相場が調整基調だったことで戻り売りも想定される他、昨日の米債利回りの低下がかなり急ピッチだったことから反動も懸念され、BTCは先週高値の45,000ドル(≒640.8万円)がレジスタンスとなりそうだ。


