BTC失速も高値圏を維持 アップサイドリスクは健在か

26日のビットコイン(BTC)対円は小幅に反落し、7日間続いた連騰劇に幕を下ろした。この日はアルトコインが物色され、BTCも東京時間には35,000ドル水準(≒526万円)を試すも引き続き上値は重く、欧州時間に入って金(ゴールド)相場が下落するのを眺め売り優勢に転じ520万円を割った。その後、欧州中央銀行(ECB)が利上げ見送りを発表するもBTC相場の反応は鈍く、米市場序盤からは第三・四半期の米GDP成長率が上振れを受け再び下落し510万円も割った。ただ、第三・四半期の米コア個人消費支出(PCE)価格指数が下振れ米債利回りが急低下したことも意識されたか、BTCは金相場の反転に追随する形で切り返し、下げ幅を縮小して514.5万円で引けた。


またも35,000ドル水準の上抜けとはならなかったBTCだが、米主要株価3指数が2営業日続けて強く押す中、相場は高値圏を維持し底堅い推移となっている。昨日はJPモルガンのアナリストが「米証券取引委員会(SEC)がビットコインETFを否認すれば訴訟に発展する可能性がある」との見解を示しており、現物型ビットコインETFの承認期待が引き続き相場の下支えになっていると指摘される。勿論、BTCは週前半の相場急伸の勢いの衰えも否定できなくなってきたが、34,000ドル水準となる511万円周辺がサポートとなり、現状は日柄調整と言えよう。昨日も指摘の通り、BTCは依然としてアップサイドリスクを孕んでいると見ており、悲観し始めるには時期尚早か。本日は9月の米PCE価格指数の発表も控えており、コア指数の継続的な伸び鈍化が確認されれば、BTCは再度上値を試すか。


