米小売売上高上振れも底堅かったBTC アルトと先物市場で気になる動き

17日のビットコイン(BTC)対円は420万円中盤でほぼ変わらずだった。東京時間のこの日の相場は、利益確定の売りで緩む展開で始まったが、現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)承認期待に伴うグレイスケール・ビットコイン投資信託(GBTC)のマイナス価格乖離率(ディスカウント)がおよそ2年ぶりの水準に縮小したことや、中東情勢悪化を背景とする金(ゴールド)価格の上昇に連れて、終盤には下げ幅を奪回した。その後、9月の米小売売上高が上振れたことで米債利回りが急上昇したが、バンク・オブ・アメリカやBNYメロンの好決算を受けて米金融株が強含む中、BTCは底堅く推移した。


為替の影響でBTCはドル建てでは小幅に下落する展開となったが、心理的節目で200日線も走る28,000ドル(≒419.3万円)は維持した。昨日はアルトコインの下げが目立った割にBTCは底堅く、アルトからの逃避でビットコインの市場占有率(ドミナンス)は一層上昇した。BTCの先物市場では、週明けの相場上昇に伴い建玉が減少した一方、昨日は建玉がやや持ち直す中で資金調達率(fr)がマイナスに振れており、短期的には相場が底堅く推移しやすい状況と言える。一方、19日の米時間に予定されているパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のNYでの講演まで目星い材料に乏しい状況とも言え、目先のBTC相場は420万円台で底堅くも方向感に欠ける展開が続くか。



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bitbank Report 2023/10/18:米小売売上高上振れも底堅かったBTC アルトと先物市場で気になる動き