ETFの誤報も結局は上げたBTC ブラックロックの審査期限は本日

16日のビットコイン(BTC)対円は大幅に続伸し、8月中旬の下げをほぼ奪回した。米証券取引委員会(SEC)によるグレイスケールの現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)の再審査が確実視される中、東京時間のこの日の相場は406.4万円からジリ高で始まると、終盤にかけて418万円まで一気に踏み上げた。その後、米時間に入ると、SECがブラックロックのビットコインETFを承認したとのニュースが流れ、BTCは一時30,000ドル水準となる433.1万円まで急騰したが、これが誤報であると伝わると、すかさず上げ幅を掻き消した。ただ、この日は米金融当局者によるハト派的な発言や、企業決算を楽観視した米株の上昇を背景にその後のBTC相場は上昇基調を維持し、8月16日ぶりに終値で420万円を回復した。


ETFを巡る誤報に振り回されたBTC相場だったが、結局は上昇し、ドル建てでは28,000ドル(≒418.9万円)に乗せると共に、一目均衡表の三役好転を示現し、これまで相場の強い抵抗となっていた200日線の回復にも成功した。こうした重要なテクニカル・ポイントの上抜けに成功したことで、目先では一旦利食いが入る可能性もあるか。米時間で16日が判断期限となっているビットワイズの現物型ビットコインETFの審査結果は依然として確認できず、向こう数時間で結果が出る可能性もあり、判断延期となれば利食いの口実となろう。17日にはブラックロックを含む5件のETFが審査期限を迎える予定となっている。BTC相場が調整に入った場合、まずは節目の28,000ドルが目下の下値目途と見ている。



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bitbank Report 2023/10/17:ETFの誤報も結局は上げたBTC ブラックロックの審査期限は本日