強めの米CPIでも底堅いBTC 指標通過でどう動くか?

12日のビットコイン(BTC)対円は、400万円周辺でほぼ変わらずだった。米国のインフレ高止まりを懸念して前日に407万円周辺から400万円割れを試したBTCだったが、昨日は9月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、401万円を挟み込み小幅に揉み合う展開で始まった。米CPIはヘッドラインが前月比と前年同月比で市場予想を上回る上昇率となり、一時は米債利回りやドルが上昇し、BTC相場の上値を圧迫したが、ドル円相場の上昇がBTC円の下支えとなり、影響は限定された。また、前月比のヘッドラインCPIと前年同月比のコアCPIは伸びが鈍化し、その他の指数も8月分からの伸び加速は確認されず、米債利回りの上昇が一服すると、BTCは下げ幅を解消した。


BTCは反発とはならなかったものの、ドル建てでは9月からの上昇幅の半値押し水準周辺で踏みとどまり、漸く下げ一服感が出てきた。米CPIは燃料油指数が前月比で+8.5%と上昇が目立った一方、総合的なエネルギー指数は8月の+5.6%から+1.5%と伸びが鈍化していた。原油価格に至っては、米国の原油在庫の大幅な伸びや、サウジが市場安定化に意欲を示したことで、8〜9月の上昇から一転して反落しており、インフレ再燃への懸念も落ち着く可能性が指摘される。市場予想よりもやや強めな結果となった米CPIだが、指標通過後のBTCは底堅く推移しており、本日は値固めも期待される。ただ、引き続きアルトコインの地合いは弱く、方向感に欠ける展開が続こう。


