米株上昇も上値の重いBTC 本日の注目材料は?
10日のビットコイン(BTC)対円は3日続落となるも、下げ幅は限定的だった。週明けのリスクオフムードが和らぎ、ドル円相場の上昇を背景に410万円周辺からジリ高基調で始まった昨日のBTC相場だったが、リップルのCFO辞任やイーサリアム財団によるETH売却がアルトコイン相場の重石となり、BTCは欧州時間に414.6万円から反落し、米時間序盤にかけて下げ足を速めた。9日に続きこの日も米連邦準備理事会(FRB)高官によるハト派的な発言が相次ぎ、BTCドルは米時間に下げ渋ったが、これを受けたドル円相場の反落がBTC円の重石となり、相場は407.5万円まで押した。終値にかけてはやや値を戻すも、410万円の回復には失敗している。
米アトランタ連銀のボスティック総裁は昨日、「これ以上の利上げは必要ない」と発言し、米債利回りが低下したが、BTC相場の上値は重かった。ただ、中東情勢の悪化でボラティリティの高い資産に手が出しにくい状況とは言えるものの、引き続きFRBによる利上げ打ち止め観測が米株の支援材料となっており、BTCの下値も限定されていると言えよう。こうした中で本日もFRBの政策のヒントとなり得る9月の米卸売物価指数(PPI)と9月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えており、利上げ停止を正当化する結果が確認されれば、本日のBTC相場も底堅い推移となろう。一方、FOMC議事要旨では高金利政策の長期化を支持する内容も懸念され、BTCの上値を抑える可能性も念頭に入れておきたい。