ドル円急落でBTC円に重石 目先の方向感は今夜決まるか?

3日のビットコイン(BTC)対円は小幅に続落した。週明けの米市場で428万円から410万円近辺まで急反落を演じたBTCは、この日は415万円周辺まで戻す展開で始まるも上値は重く、方向感に欠ける展開となった。米時間に差し掛かると、ボスティック米アトランタ地区連銀総裁が、利下げが適切になるまで長い時間を要すると述べた他、メスター米クリーブランド連銀総裁が追加利上げの可能性に言及。これを受けてBTCは小緩むと、8月のJOLTs求人件数の上振れを受けた米債利回りの上昇と、本邦政府・日銀による為替介入の影響と疑われるドル円相場の暴落が円建てBTC相場の重石となり、相場は410万円を下抜けた。一方、米株が引けにかけて下げ止まると、BTCも連れて下げ止まり、終値にかけて410万円周辺まで戻している。


BTC円は為替の影響を受けたが、BTCドルは27,000ドル台前半に密集するボリンジャーバンド+1σや一目均衡表の転換線がサポートとなり、終値ベースではほぼ変わらずと下げ渋る展開となった。ただ、JOLTs求人件数の上振れにより米債利回りの上昇には拍車が掛かり、BTC相場の上値は圧迫されている。テクニカル的な下値サポートと米金利上昇による下押し圧力で、昨日のBTCドルは方向感に欠ける展開となったが、本日は9月のADP雇用統計と全米供給管理協会(ISM)のサービス業動向レポートの発表が控えており、引き続き米債利回りの上昇には注意を要する。ADP雇用統計は6日に米労働統計局が発表する雇用統計の前哨戦としても意識され、BTCが目先で27,000ドル割れを試すか、復調するかの手掛かりとなり得る。



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bitbank Report 2023/10/04:ドル円急落でBTC円に重石 目先の方向感は今夜決まるか?