米雇用統計控えBTCは小動き ドル円相場の折り返しにも注意

3日のビットコイン(BTC)対円は2日続落し、今週火曜日の上げ幅をほぼ解消した。東京時間のこの日の相場は下げ一服感から420万円回復を試すも、米債格下げによる長期債利回り上昇が重石となり、終盤にかけて29,000ドル(≒416万円)割れを試した。一方、相場は節目の水準で買い支えられると、全米供給管理協会(ISM)が発表した7月サービス業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を下回り反発。しかし、その後相場は29,500ドル回復を試したものの、本日の米雇用統計を控え米株の上値が圧迫されたことや、ドル円相場の下落(ドル安円高)が円建てBTC相場の重石となり、相場の戻りは限定された。


本日のBTCも円建てでは底堅くも上値の重い展開か。ドル建て相場が29,000ドル周辺でサポートされていることに鑑みるに、米司法省によるバイナンス起訴検討は消化済みと言え、BTCも米雇用統計待ちと言った状態だろう。近頃はADP雇用レポートで民間部門雇用者数が市場予想より強め(弱め)に出ると、雇用統計は反対に下振れ(上振れ)る、ある種のジンクスがあり、今夜の雇用統計では雇用者数増加ペースの減速が示されるか。平均賃金も上昇ペース鈍化が予想されており、米長期債利回りの上昇も一旦は落ち着くことが想定される。そうなればBTC対ドルにとっては好材料となり得る一方、ドル円相場には下押し圧力が掛かると指摘され、BTC対円の上昇余地は限定されるか。



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bitbank Report 2023/08/04:米雇用統計控えBTCは小動き ドル円相場の折り返しにも注意