FOMC通過もBTCは方向感示せず ECB政策理事会で今度こそ動くか?

26日のビットコイン(BTC)対円はほぼ横ばい。ドル建てでは小幅な上昇(+0.44%)となった。米連邦公開市場委員会を控え、この日のBTC相場は東京時間から米市場中盤まで概ね413万円周辺での推移が続いた。注目されたFOMCでは、市場の予想通り25ベーシスポイント(bp)の利上げが決定され、声明やパウエル米連邦準備制度(FRB)議長の記者会見からもタカ派的なサプライズはなく、BTCは一時上値を試す展開となったが、7月以降の政策方針に不透明感が残ったからかすかさず上値を重くし、29,700ドル(≒417.7万円)手前で反落。ドル円相場の下落も円建てBTCの上値圧迫要因となり、終値ベースでは僅かに下落する格好となった。


パウエル議長は会合後の記者会見で景気後退観測を否定、9月にも利上げに踏み切る可能性に言及しつつも、あくまでこの先の経済指標を見て判断する意向を示し、全体的にタカ派でもハト派でもない印象だった。上述の通り今後の方針には不透明感が残り、BTC相場は方向感を示せなかったが、安心感からある程度の買い戻しも期待されよう。本日行われる欧州中央銀行(ECB)理事会でも25bp利上げが予想されているが、金利上昇による経済への影響や直近のインフレ鈍化を背景に、今回の利上げが最後となる可能性も浮上しており、BTCは今度こそ30,000ドル(≒419万円)を試すか。



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bitbank Report 2023/07/27:FOMC通過もBTCは方向感示せず ECB政策理事会で今度こそ動くか?