3万ドルを挟み込むBTC 本日も底堅さ続くか

19日のビットコイン(BTC)対円は小幅に反発するも、30,000ドル水準(418.9万円)を挟み込み、上値の重い展開が続いた。東京時間のこの日の相場は下げ一服感から小高く推移すると、ドル円相場の上昇も支援となり420万円にタッチした。注目された6月の米住宅着工件数は、年率換算で前月比8%減少した他、5月分が21.7%増から15.7%増に下方修正され、米10年債利回りが低下した一方、政策金利動向に敏感な2年債利回りは反発し、BTCは420万円を背に振れる展開。米株市場引け後には、時間外取引でネットフリックスやテスラに決算絡みの売りが入り、BTCも連れて小甘く推移したが、下げ幅は極めて限定的となっている。

本日のBTC相場も引き続き30,000ドル水準周辺で底堅い推移が見込まれる。BTCの反応は薄かったが、昨日発表された6月の英消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で7.9%と前月の8.7%から伸びが鈍化し、市場予想の8.2%も下回った他、欧州中央銀行(ECB)理事会のストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁がこれ以上の利上げによる経済への影響に懸念を示し、主要国・地域での利上げ局面終盤が意識される状況と言える。こうしたなか、本日の米新規失業保険申請件数は前週から5,000件の増加が見込まれており、労働市場の減速が示されれば、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め長期化観測も後退すると言え、BTC相場の下支えとなろう。来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)とECB理事会を控え、相場の大きな動きは期待し難いが、本日のBTC相場は先週末の30,400ドル水準(≒424.4万円)まで戻す余地があるか。


