ビットコイン下げ止まれず ファンダは味方するも上値重く

6月1日のビットコイン(BTC)対円は4日続落し、27,000ドル水準(≒375万円)を割り込むと共に先週の上げ幅を掻き消した。週末にブレイクしたダブルボトムのネックラインを下回り、ドル建てでは一目均衡表の三役逆転も示現した前日のBTCは、マルチチェーンの一部サービス停止も相場の重石となり、昨日の東京時間は下値を模索する展開となった。その後は、ライトコイン(LTC)の上昇や米株先の底堅い推移を味方に370万円台中盤で揉み合い、米時間序盤には一時上値を試したが、27,000ドル水準を回復したところで金(ゴールド)相場が先週の高値で上値を抑えられ反落。するとBTC相場も上値を重くし、残りの米時間は小緩む展開に終始した。


テクニカルの側面では引き続き地合いの悪化が否定できない状況ではあるが、昨日発表された第一・四半期の米単位労働コスト確定値の予想下振れと非農業部門生産性確定値の下方修正、さらには5月の製造業の新規受注と支払価格の急低下により、米連邦準備制度理事会(FRB)による6月の追加利上げ観測が後退。米国債利回りも、米債務上限法案の下院通過もあって上昇一服となっており、ファンダメンタルズの側面ではBTC相場もそろそろ下げ止まっておかしくない。とは言え、こうした金利の低下基調が続くかは今夜の米雇用統計次第と指摘され、本日のBTC相場は雇用統計の結果が出るまで手控えムードとなるか。


