SIまたも暴落でBTC連れ安 雇用統計までどう動くか?

8日のビットコイン(BTC)対円は300万円台中盤での保ち合いから下放れを演じ、先月14日ぶりに300万円を割り込んだ。ドル建てでは、前日に僅かに割り込んだ上昇トレンドラインの回復を試したが、同トレンドラインがレジスタンスとなり、概ね節目の22,000万ドル(≒302万円)周辺での推移が続いた。二日目となったこの日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言では、特段目新しい材料はなく、米株市場は前日のサプライズを消化したが、シルバーゲート・キャピタル(SI)が銀行業務縮小と任意の清算計画を発表すると、時間外で株価が暴落。暗号資産(仮想通貨)市場もこれに連れて今朝方に下げ足を速め、BTCは一時21,600ドル(≒296.6万円)まで下落した。


FTXショックの影響で苦境に立たされていたシルバーゲートだったが、先週に年次報告書提出延期を申請し、数々のパートナーが提携関係を解消したことで、リスクの織り込みはある程度進んでいたか。BTC対ドル相場は明確に上昇トレンドライン下抜けとなったが、前月安値(約21,370ドル≒293万円)は維持した。同水準周辺には、昨年11月高値や、昨年11月安値と2月高値を基点とするフィボナッチ・リトレースメント38.2%押し等が密集している。3月の米政策金利引き上げ幅を巡って、金曜の米雇用統計まで動き難い状況が続くと指摘されるが、目先のBTC相場は21,400ドル(≒293.5万円)周辺のエリアで値固めとなるか。


