BTCは上値トライ失敗 金利上昇に耐えきれず

16日のビットコイン(BTC)対円は上値トライに失敗し反落。ドル建てでは節目24,000ドル(≒321.7万円)の維持に失敗した。前日に9.85%と急伸したBTCは、この日も始値から買われ330万円を試す展開となるも、同水準がレジスタンスとなり東京時間は高値揉み合いに終始した。1月の米生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回り米国債利回りが一段と高くなる中、安寄りした米株が下げ幅を縮小するのを追い風に、NY時間のBTCは一段高を演じたが、ドル建てで昨年8月高値(25,200≒338万円)にワンタッチすると、目標達成感から反落。米国債利回りが再び上昇すると下げ足を速め、今朝方に24,000ドル水準を割り込んだ。


米長期金利がさらに上昇し、米国のインフレ減速ペースにも翳りが見え始めた中で、BTCは一筋縄に続伸とはならず、ブルトラップ気味に反落した格好だ。また今朝方には、2021年にCZがバイナンスUSから自身のトレーディングファームに537億円もの資金を移動していたとロイターが報じており、市場からはやや不穏なムードも伺える。ただ、水曜日の相場急伸を受けて、市場には押し目を待つ参加者も多いと見ており、テクニカルやチャートの節目では底堅さを発揮するか。足元のBTC対ドルは既に一目均衡表の基準線(23,311ドル≒313.7万円)で下げ止まっており、その下には節目23,000ドル(≒309.5万円)が待ち構えている。上値トライ失敗に対する失望感も拭えないが、目先では23,000ドル周辺でのサポートを確認する展開を想定している。


