BTC俄かに1.8万ドル突破も反落 FOMC通過後の展開は?

11月の米消費者物価指数が5カ月連続で減速したことを受け、13日に240万円台を回復したビットコイン(BTC)の対円だったが、変動率の落ち着きやすい昨日の東京時間では、241万円を挟み込み揉み合いに終始。一方、海外時間に入ると、米連邦公開市場委員会(FOMC)を目前にTEPCOが余剰電力でビットコイン・マイニングを開始するとの報道を受け、BTC相場は上昇。BTC対ドルは13日高値18,000(≒243.6万円)を俄かに上抜けた。しかし、FOMCの結果は想定通り、政策金利50ベーシスポイント(bp)引き上げ、2023年政策金利見通しを4.6%から5.1%に引き上げとなり、BTC相場は急反落。パウエル議長の記者会見の内容もややタカ派的なものとなり、相場は上げ幅を解消し、終値ベースでほぼ変わらずとなった。


市場はターミナルレートが5.25%に達し、来年には利下げが始まる可能性も織り込んでいたことから、金利見通しの5.1%への引き上げがサプライズとなった格好か。ただ、市場予想とそれほど大きな乖離もなかったことからか、金利や為替にも大きな動きはなく、事実売り的な側面もあったかと指摘され、BTC相場も大きく崩れる展開は避けられたと見ている。本日はイングランド銀行と欧州中央銀行の政策金利発表もあるが、米国の利上げペース減速に合わせてタカ派的な姿勢を軟化させれば、BTCも底堅く推移するか。その他、本日はNY連銀製造業景気指数とフィラデルフィア連銀製造業業況指数、さらに米小売売上高の発表もあり、海外時間からはBTC相場のボラティリティが上昇しやすいだろう。



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bitbank Report 2022/12/15:BTC俄かに1.8万ドル突破も反落 FOMC通過後の展開は?