ARB暴落も耐えるビットコイン ハッシュレートは300Ehash/s台へ

10月31日のビットコイン(BTC)対円相場は、外国為替市場でのドル円相場の上昇の恩恵を受け小幅上昇。対ドルでは小幅に下落した。東京時間のこの日の相場は、概ね304万円周辺で揉み合いが続いたが、一部アルトコイン相場の上昇に連れて308万円に乗せた。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え米株式市場が安寄りして始まると、BTCは一気に下げ足を速め302万円を割り込んだ。この日はマイニングのアルゴ・ブロックチェーン(ARB)が資金調達に失敗し株価が暴落したこともBTC相場の重石となった。ただ、その後は頭打ちの様相を呈していたビットコインのハッシュレートが急上昇し、日時平均で初めて300Ehash/s台に乗せたこともあり、相場は底堅く推移。米長期金利がこの日の高値から反落したことも追い風となり、ジリ高に転じた。


本日のBTC相場も引き続き動意をはらんだ動きとなろう。相場が停滞し一部マイナーの経営難の報道が散見される一方で、ビットコインのハッシュレートは異様なほど底堅く推移しており、生き残ったマイナーは相場の底入れを見込んでヘッジをしつつ現物を蓄えている格好か。スキュー指数も平均値を割り込んでおり、市場では先高観が徐々に強まっていると指摘される。明日のFOMC(結果は3日未明)を前に本日は米供給管理協会(ISM)製造業景況感指数とJOLTs求人件数の発表がある。先月のISM製造業景況感指数は50.9と、景気減速の分水嶺となる50に近づいた他、新規受注と雇用指数は50を割り込んでおり、これらの指標の悪化傾向が続くか注目したい。



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bitbank Report 2022/11/01:ARB暴落も耐えるビットコイン ハッシュレートは300Ehash/s台へ