国債利回り反発も底堅いBTC 違和感残るが大丈夫か?

5日のビットコイン(BTC)対円相場は小幅反落。米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派的な姿勢を緩めるとの期待感から20,000ドル水準(≒289万円)を回復したBTCだったが、東京時間のこの日の相場は利食いが入り失速。海外時間に入ると伊国債利回り急伸に追随し欧米国債利回りが上昇した他、ADP雇用レポートやISM非製造業景況感指数が強めに出たことで、市場のFRBに対する期待感が後退し、BTCは一時20,000ドル水準を割り込み、280万円台中盤まで押した。一方、NY市場後半からは米株が押し目買いの様相で盛り返し、BTCも連れ高で下げ幅の殆どを奪回し、終値ベースで20,000ドル水準を維持した。


昨日はアトランタ連銀総裁とサンフランシスコ連銀総裁が発言し、両者ともタカ派的な姿勢を再度示した。一部の国の中銀でハト派ピボットが散見される現状ではあるが、FRBがこうした動きに足並みを揃える公算は現時点では低いと言え、足元の米株の底堅さには違和感が残る。ビットコインのハッシュレートは史上最高値付近で推移しており、市場からも徐々に注目を集めているが、4日にはマイナーの利食い準備と思われる動きもあったため、足元の水準では売りが出やすい可能性に注意したい。ただ、8月米消費者物価指数(CPI)発表前もそうだったが、FRBのハト派ピボットへの市場の期待感は明確に否定されるまで続くと指摘され、BTCは目先も底堅い展開が続くと見ている。


