今週の底堅い相場となったビットコイン、短期投資家ポジションの増加が上昇の鍵

今週の値動き

- 今週のビットコインは6月30日の1575万円から取引が始まりました。7月の最終日は利益確定の流れが発生し、今週の前半は売りが優勢となりました。価格は一時1510万円台まで下落しましたが、週後半に入り買い戻されました。結果的には底堅い動きとなり、ここ最近の高値を試す動きに発展しました。5月2週目に記録した1610万円台が足元の高値となっています。現在は1580万円近辺で取引され、1600万円を回復できるか注目となっています。ここ数週間は押し目があれば買われる相場となっており、来週以降に1600万円を回復する確率は高い状態です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。一方、ここ2週間ほどを見てもマイナスに場面もあり、ポジションの偏りは大きくありません。足元でもFRは0.01%を下回り、ロングポジションが大幅に増えている動きは見られず、相場に過熱感はありません。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は高値を目指す動きがありましたが、ショートポジションの清算は限定的でした。1550万円を超えた際も約2000万ドルの清算となり、先週の清算の方が大きい状況です。現物買いが相場を押し上げているものと考えられます。
オンチェーンデータ
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落傾向が継続しています。引き続き現物が取引所から引き出されており、一般的な取引所で売られる供給側のビットコインは枯渇傾向となっています。売り圧力は低下傾向にあると言えるでしょう。
2.長期投資家ポジション変化
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- 同指標は、長期で保有されているビットコインの数量になります。足元で下落する動きが見られ、長期投資家は1500万円より上位でポジションを減らしているようです。利益確定売りが出ており、相場が上値を追うためには新規の買いが必要でしょう。
3.短期投資家ポジション変化

- 上記は155日以内のビットコインの投資家ポジション推移を表したものです。足元では上昇傾向となり、短期的な投資家は買いを強めています。相場が上昇する際は新規投資家の動きが重要になり、今後も同指標の上昇が相場の上値を追うきっかけとなるでしょう。
まとめ
- 今週のビットコインは売られる場面もありましたが、ここ最近の底堅い相場が継続し高値を試す動きとなりました。デリバティブ市場の動きを見る限り、現物の買いが相場を下支えしていることが示されています。オンチェーンデータでは長期投資家はポジションを減らしている一方、短期投資家は足元でポジションを増加しています。新規の短期投資家の買いが続けば、相場は7月中にも1600万円を回復するため、資金流入の継続が相場を押し上げるでしょう。現在のところ相場の地合いは良好で、来週も底堅い展開が予想されます。